赤ちゃんに麦茶を飲ませていいのは、離乳食が始まる「生後5〜6ヶ月頃」が目安になります。麦茶はノンカフェインで赤ちゃんにも飲ませやすい飲み物ですが、離乳食開始前は母乳やミルクが水分と栄養の中心になるため、無理に飲ませる必要はありません。生後5〜6ヶ月になって麦茶をあげるときは、量や温度、保存方法などに気を配ることが重要です。本記事では、赤ちゃんに麦茶を飲ませる時期や適量、作り方や注意点などについて解説します。
赤ちゃんが麦茶を飲める時期はいつ?
赤ちゃんが麦茶を飲み始める時期は、離乳食が始まる「生後5〜6ヶ月頃」が目安になります。
麦茶はノンカフェインで比較的取り入れやすい飲み物ですが、離乳食の開始前に無理に飲ませる必要はありません。新生児期から生後5ヶ月頃までの赤ちゃんは、母乳とミルクで十分に栄養・水分を補えます。そのため、のどが渇いているように見えても、まずは授乳やミルクを優先しましょう。麦茶は、離乳食が始まり、飲み物の選択肢を広げたい時期に適した飲み物です。
■月齢による目安時期
赤ちゃんが麦茶を始めるタイミングは、月齢と離乳食の進み具合を目安にしましょう。新生児期〜生後4ヶ月頃は、まだ消化機能や腎機能が十分に発達していないため、栄養のほとんどを母乳・ミルクから摂取します。この時期に麦茶をあげると、お腹がいっぱいになって授乳量が減ってしまう可能性があります。
■離乳食との関係性
麦茶は、離乳食開始後の赤ちゃんの水分補給として取り入れやすい飲み物です。離乳食が始まると、食べ物の量が少しずつ増えることで、口の中に食べかすが残ったり、食事中にのどが渇いたりすることがあります。そのため、食事をするときに麦茶をあげると、飲む練習と水分補給を同時に進めやすくなります。
麦茶にはカフェインが含まれておらず、甘みもないため、赤ちゃんの味覚を育てるうえでも役立ちます。ただし、母乳やミルクのようなエネルギーや主要栄養素はほとんど含まれていません。1歳未満の赤ちゃんにとって中心となる栄養源は母乳やミルクです。母乳・ミルクをしっかり飲めていることを前提に、補助的に麦茶を取り入れるようにしましょう。
赤ちゃんの飲み物に麦茶が適している理由
赤ちゃんの飲み物として麦茶が適していると言われるのは、ノンカフェインで刺激が少なく、水分補給に使いやすいからです。
ジュースは糖分が多く、甘味に慣れてしまう可能性があるため、赤ちゃんのうちは控えるべきです。スポーツドリンクやイオン飲料も糖分・塩分を含むため、日常的な水分補給には向きません。緑茶や紅茶、ウーロン茶にはカフェインが含まれるため、赤ちゃんは避けたい飲み物です。その点、麦茶は香ばしい風味で飲みやすく、離乳食期以降の赤ちゃんにとって取り入れやすい選択肢だと言えます。
■赤ちゃんの水分補給に適している
赤ちゃんは大人より体内の水分割合が高く、新陳代謝が活発なので、こまめな水分補給が必要です。離乳食を開始したら、日常の水分補給に麦茶を取り入れることをおすすめします。特に汗をかいたときや暑い時期は、失われた水分を補い、脱水症状の予防に役立ちます。
赤ちゃんはのどが渇いていても、自分でうまく伝えることができません。そのため、大人が機嫌や汗のかき方、口の渇き具合などを見ながら、こまめに水分補給のタイミングを作ってあげることが大切です。赤ちゃんの水分補給に適したタイミングは、以下のとおりです。
・お風呂あがり
・外出後・散歩後
・昼寝から起きたとき
・離乳食中・離乳食後
・汗をたくさんかいたとき
・泣いた後
・室内でも暑いとき・乾燥しているとき など
■ミネラル成分が含まれている
麦茶には微量ながら、カリウム・リン・マグネシウムなどのミネラル成分が含まれています。これらは体内の水分バランスや身体機能の維持に関わる栄養素で、汗をかいたときの水分補給として役立ちます。特に暑い季節や、赤ちゃんが活発に動くようになった時期など、水分と一緒にミネラルを摂取できる点は麦茶のメリットの一つです。
もちろん、麦茶だけで十分な栄養補給はできません。成長に必要な栄養は、引き続き母乳・ミルクや離乳食から摂ることが大切です。
- 他の飲み物との比較
■カフェインが含まれていない
麦茶が赤ちゃん向きの飲み物とされる大きな理由の一つが、カフェインが含まれていないことです。カフェインには覚醒作用があり、体の機能が未発達な赤ちゃんにとっては刺激が強すぎる場合があります。カフェインを摂取すると寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったりして、生活リズムの乱れにつながる可能性もあるため、乳幼児期には避けるべきです。以下のようなカフェインを含む飲み物はあげないようにしましょう。
・緑茶
・紅茶
・ウーロン茶
・コーヒー
・エナジードリンク
赤ちゃんの健やかな発育には、十分な睡眠と安定した生活リズムが欠かせません。その点、麦茶はカフェインを含まないため、時間帯を問わず安心して飲ませることができます。
赤ちゃんに飲ませる麦茶の量や温度
赤ちゃんに麦茶を飲ませるときは、「どのくらいの量を、どのくらいの温度であげるか」が大切です。麦茶は赤ちゃんの水分補給に使いやすい飲み物ですが、母乳やミルクの代わりにはなりません。特に、1歳未満の赤ちゃんは授乳量が減らないよう、少量から始めるのが基本です。また、冷たすぎる麦茶は赤ちゃんの未発達な胃腸に負担をかけることがあるため、人肌程度の温度(36〜37℃)に調整してから飲ませるようにしましょう。
■月齢別適量と目安
上述のとおり、赤ちゃんに初めて麦茶を飲ませる時期は、離乳食が始まる「生後5〜6ヶ月頃」が目安になります。
最初は、アレルギーの有無を確認したり、麦茶の味や飲み込み方に慣れたりすることが目的なので、スプーン1杯程度の少量から始めましょう。飲んだ後に発疹・下痢・嘔吐などの体調変化がなく、赤ちゃんが嫌がらないようであれば、様子を見ながら少しずつ量を増やしていきます。
7〜8ヶ月頃は離乳食の回数が増えてくる時期なので、食事中や食後の水分補給として少量ずつ取り入れやすくなります。9〜11ヶ月頃になると活動量が増え、汗をかく機会も多くなるため、外出後や遊んだ後、お風呂あがりなどにあげるようにしましょう。1歳以降は食事内容も幼児食へ近づいていくので、日常の水分補給としてこまめにあげる習慣をつけていきます。
●1日あたりの麦茶の量(目安)
※必要量は体重や食事量、季節などによって異なります。
■理想的な温度
赤ちゃんに飲ませる麦茶の温度は、人肌程度の36〜37℃が目安です。赤ちゃんに麦茶をあげる前に、手首の内側に数滴たらして「熱くも冷たくもない」と感じる温度か確認しましょう。
冷蔵庫から出したばかりの冷たい麦茶は、赤ちゃんの未発達な胃腸を刺激しやすく、お腹の不調につながることがあります。そのため、夏場でも冷えた状態のまま与える必要はありません。反対に、熱い麦茶は口の中や喉のやけどにつながるおそれがあるため避けましょう。
- 温度調整のポイント
・冷たい麦茶は湯せんをして、少しずつ人肌程度まで温める
・熱い麦茶は清潔な容器に移し、自然に冷ましてから与える
・電子レンジを使う場合は、温めムラを防ぐためによく混ぜる
赤ちゃん用麦茶の作り方
赤ちゃんにあげる麦茶はいくつかのタイプがあり、それぞれで作り方が変わります。タイプ別の作り方は以下のとおりです。
・ティーバッグタイプ:鍋ややかんで煮出し、しっかり冷ましてから与えます。
・水出しタイプ:清潔な水で作ります。
・粉末タイプ:必要な量だけ溶かして作ります。濃くなりすぎないように調整しましょう。
・大人用麦茶:そのままでは濃いので、水で薄めてあげましょう。
ウォーターサーバーがあると温水も冷水もすぐに使えるため、スムーズに温度調整ができます。
赤ちゃんに麦茶を飲ませるときの注意点
赤ちゃんに麦茶を飲ませるときは、次の点に注意しましょう。
・初回は少量から試す
アレルギーの可能性もあるため、スプーン1杯程度から始め、発疹や下痢など体調変化がないか確認します。
・母乳・ミルクを優先する
1歳未満の赤ちゃんは母乳・ミルクで栄養補給・水分補給をするのが基本です。麦茶は補助的に取り入れましょう。
・授乳の合間に飲ませる
授乳前に麦茶を飲ませると、お腹がいっぱいになり授乳量が減ることがあります。
・人肌程度の温度にする
冷たすぎる麦茶は胃腸に負担をかけるため、人肌程度の温度(36〜37℃)に調整しましょう。
・衛生管理を徹底する
作り置きは冷蔵保存し、長時間常温で放置したものはあげないようにしましょう。
赤ちゃんが麦茶を飲まないのはなぜ?
赤ちゃんが麦茶を飲まない場合、理由としては味やにおい、温度への違和感が考えられます。母乳やミルクに慣れている赤ちゃんにとって、麦茶の香ばしさやわずかな苦みは初めて体験する味です。また、冷たい麦茶や熱い麦茶は飲みにくいと感じることがあります。
赤ちゃんが麦茶を嫌がる場合は、「湯冷ましで薄める」「36〜37℃程度の人肌にする」「スプーンやマグなどの容器を変える」といった方法を試しましょう。無理に飲ませると苦手意識につながってしまう場合があるため、嫌がる場合は無理にあげる必要はありません。母乳やミルクを飲めていれば水分は補えるので、麦茶を飲めなくても問題はありません。焦らずに赤ちゃんのペースで進めましょう。
赤ちゃん用麦茶の正しい保存方法
赤ちゃんにあげる麦茶は、雑菌繁殖を防ぐために清潔な容器で保存することが大切です。煮出した麦茶はよく冷まし、消毒済みのボトルや密閉容器に入れて冷蔵保存します。
作った麦茶はできるだけその日のうちに使い切り、長時間常温で置いていたものは赤ちゃんにあげないようにしましょう。また、一度口をつけた麦茶や飲み残した麦茶を、再び保存して飲ませるのは避けましょう。外出時は、清潔な哺乳びんやマグ、水筒などに必要な量だけ移して持ち運びます。
まとめ
赤ちゃんに麦茶を初めてあげる時期は、離乳食が始まる「生後5〜6ヶ月頃」が目安です。最初は少量から始め、赤ちゃんの様子を見ながら少しずつ慣らしていきましょう。飲まない場合も無理強いせず、赤ちゃんのペースで進めることが大切です。
調乳や麦茶づくりは手間がかかりますが、温水・冷水がすぐ使えるウォーターサーバーがあると毎日の負担を大きく減らせます。忙しい育児に少しでもゆとりを持たせるため、ウォーターサーバーの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
※参考
・厚生労働省「第1回乳幼児栄養調査企画・評価研究会 資料5」
・食品安全委員会「生活の中の食品安全―カフェインについて―その2」
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