ウォータージャーナル

水道水のpHはどのくらい?飲料水としてベストな基準値は?

日本のように、安全に水道水が飲める国は羨ましいと海外の方から言われることも多いですよね。飲料水の水質基準では、pHの数値が大事な指標にもなります。小学校で行った理科の実験で、リトマス試験紙を使い「水は中性である」と覚えた方は多いでしょう。今回は、水道水のpHについてご紹介していきます。

そもそもpHとは?


shutterstock_1172763883.jpg

まずは、pHについて簡単におさらいしておきましょう。

pHは、酸性やアルカリ性の度合いを示すための数値で、0~14までの数字で表します。この度合いは、水の中に含まれている水素イオンの濃度によって変わり、酸性・中性・アルカリ性の3つに分けることができます。

pHの数値がちょうど7であれば中性、そして7より小さい時は酸性で、7より高い時はアルカリ性だと理科の授業で学びましたね。

水道水のpHはどのくらい?


では、私たちが普段口にしている水道水のpHはどのくらいなのでしょうか。水道水において、pHはとても大事な指標となります。例えば、水源などの汚染がないか、浄水場でどのくらいの薬品を入れるか、水道施設の腐食がないかなどを確認する上で役立ちます。

飲料水の水質基準では、弱酸性~弱アルカリ性であるpH5.8~8.6と定められており、水道水に関してもこの範囲内になっています。しかし、この基準は自然水のpHがおおむね5~9であることが影響しているとされ、科学的な根拠に基づくものではないと言われています。また、水道水に関しては水道施設の腐食を防止するために中性に近いpHであることが望ましいという理由もあるようです。

水道水以外のpHは?

ここで、水道水以外のpHについても少しだけ見てみましょう。簡単に言うと、酸性は酸っぱいもの、アルカリ性は苦みを感じるものという特徴があります。例えば、レモンや梅干しであればpH2程度、リンゴやスポーツ飲料などはpH3程度となり、酸性ということがわかります。一方で、海水はpH8程度、弱アルカリ洗剤はpH13程度となり、これらはアルカリ性のものということですね。

飲み物でまとめてみましょう。

・ワインpH2.0~4.0

・日本酒・ビールpH4.0

・コーヒーpH5.0

・ミネラルウォーターpH5.0~9.0

・水道水pH5.8~8.6

・緑茶pH6.0

・牛乳pH7.0

このように、私たちが普段飲み物として口にするもののほとんどは、酸性から中性ということがわかります。しかし、お酢やワインはミネラルを含んでいる関係で、口にすると体内でアルカリ性へと変化します。このことから、お酢やワインなどはアルカリ性食品となっています。

pHの違いによる特徴とは?


shutterstock_1463494766.jpg

さて、水道水の基準値がpH5.8~8.6ということはご紹介しましたが、この数値によって何か違いがあるのか、気になりますよね。同じ水でも、アルカリ性が強いお水と、酸性が強いお水とでは、何か違いがあるのでしょうか。

人間の体にはpH値を調節する機能が備わっている

結論から言うと、市販されているお水や水道水に関しては、直接体内のpH値に影響はないと言われています。人間の体液はpH値は7.3~7.4で保たれていますが、飲み水によって体液のpH値が変わるということはありません。もともと、人間の体は体液のpH値を調節する機能が備わっているため、飲み水のpH値まで神経質になる必要はないでしょう。

よく、飲み水は体内のpH値に近い数値のものの方が吸収性がよく、良い働きをもたらすという説を見聞きしますが、あまり気にしなくても問題ないという意見が多いようです。

もちろん、酸性やアルカリ性に傾きすぎたお水は健康を損ねるためおすすめできませんが、販売されているお水や水道水に関しては基準値内となっているため安心です。

酸性水やアルカリイオン水について

酸性水は、基本的に飲料水ではなく、美容や洗浄に用いるためのものです。酸性水のもつ消毒作用を利用して脂性肌やニキビ肌のケアに使う人もいます。また、お肌は弱酸性であることから、弱酸性水との相性が良いとされています。洗顔や化粧水がわりに使う人が多いようです。

アルカリイオン水は、アルカリイオンを多く含む水や整水器等で作られるpH9~10の電解水のことをいいます。メーカーによってアルカリイオンの濃度は異なり、また健康に良い効果をもたらすと噂されることがありますが、これらの効果についてははっきりとした確認がないようです。

pHと硬度の違い


pHは、これまでにご紹介したように水に含まれている水素イオンの濃度を表し、酸性・中性・アルカリ性を示す数値です。硬度は、水に溶けているマグネシウムやカルシウムの濃度を表すため、pHとは全く違います。

日本の基準では、お水は硬度によって「軟水」「中軟水」「硬水」の3つに分かれます。軟水は口当たりが軽く飲みやすいのが特徴。日本の天然水の多くや水道水は軟水となっています。一方で、ミネラル豊富なのが硬水です。軟水を飲み慣れている日本人には、少し飲みづらいと感じる方もいますが、ミネラルが補えるという点で運動中の水分補給などに便利です。

日本の水道水は安全に保たれている!


今回は、水道水のpHについてご紹介しました。日本の水道水は、pHをはじめ様々な基準が設けられており、安全に、そして美味しく飲める環境が整っています。普段あまりpHを意識していない方も多いと思いますが、人間の体には体液のpHを調節する機能が備わっているため、あまり心配しなくても大丈夫と言えるでしょう。

水道水に限らず、国内のミネラルウォーターのpHも水道水と同じ基準値となっていますので、安心して飲むことができますね。