クリクラの防災アクション!

災害時の対策への取り組み、
聞いてきた!
~クリクラ工場編~
※2017年作成

クリクラ南九州 熊本工場の取り組み

●どの地域でも災害の可能性が!
近年の主な自然災害、覚えていますか?

日本は世界の中でも自然災害が多い国です。昨年は、4月に熊本地震、10月には鳥取で大きな地震が発生しました。統計で見ても3年半に1回は大地震があり、また、活断層は全国にあるため、過去に大きな地震があったことのない地域でもいつ大地震が起きるか分かりません。また近年、日本全国で大雨による災害・被害も増えています。今年7月には梅雨末期の大雨で、福岡県朝倉市の多い所で12時間に800㎜を超える記録的な豪雨となり、大規模な土砂災害で甚大な被害が発生しました。集中豪雨の多発は地球温暖化が大きく影響していると言われていて、全世界で大雨の頻度・強度ともにすでに増加している地域が多くなっています。これまで大きな災害がなかった地域でも、この先想定外の雨が降る可能性が出てきています。日本で一年を通して、自然災害に対して安全な場所はどこにもないと考えられます。

●大地震で記憶に新しいのは昨年の熊本地震、
そのときどんなことが起こった?

同じ場所で震度7の揺れを2度観測した史上初の熊本地震。一部損壊を含め15万戸を超える住宅被害に、長期に渡る避難所生活を余儀なくされました。地震直後は、水や電気、ガスといったライフラインは断たれ、特に水の復旧には時間を要し、復旧まで1週間以上かかった所もありました。また、製造業の供給ルートの断絶による事業中断など、全国規模で影響がありました。

●熊本の宅配水工場は、どうだったのでしょう?
~クリクラ南九州 熊本工場の場合~

メンバー:株式会社クリクラ南九州
代表取締役 大久保 英二さん(写真下)
取締役管理部長 畑中 浩さん(写真中央)
熊本支店 副支店長 小金丸 哲明さん(写真左)
「トクする!防災」担当 木村(写真右)

時期:2017年7月27日
場所:株式会社クリクラ南九州 熊本支店

「トクする!防災」担当 木村がお話を伺ってきました!
-2016年4月14日(木)の夜、16日(土)の未明にと2度地震がありましたが、地震の時はどうされていましたか。
畑中さん:前震、本震ともに夜だったので、工場には誰もいませんでしたね。地震のあとはすぐ社員が駆けつけました。
小金丸さん:私は、益城町の自宅に居ました。私の自宅付近は地盤が良かったのか、特に被害が少なかったです。だた、道一本ずれると凄い状況で・・・。工場まで普段なら車で20分位ですが、行く道々が陥没していたり、橋が通れなかったりで、走れる道を探しながら、1時間ほどかけて工場にたどり着きました。

●工場周辺ではこんな被害がありました

-ようやくたどり着いた工場は、どのような状況だったのですか。

小金丸さん:プラントの機械は5センチくらいの鉄筋の支えが曲がり、配管を留めているボルトが揺れで吹っ飛んでいました。プラントは停電したら何もできないので、電気が復旧するまではどうしようもない状況でした。

-前震後、水はいつまで止まっていたのですか。

畑中さん:幸い、工場のある嘉島町は地下水を直接組み上げているので、電源が復旧した日曜日(4/17)には水が出ました。
小金丸さん:本震の後は、プラントは更にひどい状態になりましたが、工場の復旧に向けてクリクラ本部のプラントの専門家に東京から修理に来てもらい、月曜日(4/18)にはプラントの機械の洗浄、動作確認をし、火曜日(4/19)には生産を再開しました。

●お客様には、きちんとお水をお届けできました

-その間も配達は通常通りされていたんですよね。

小金丸さん:注文の多い状況が続きましたね。余震が多くて、皆様は不安でいつも以上にストックを多く求められました。お客様に水を届けるのが最優先でしたので、全員体制で配送に向かいました。

-新規のお客様も多かったとのことですが、やはり既存のお客さんで手一杯だったのではと…

小金丸さん:新規のお客様にもすぐ持って行きました。ストックしていたウォーターサーバーは地震で倒れてしまって、ほとんど使えなくなりましたが、他の工場からの支援ですぐ持っていくことが出来ました。ユーザーさんのウォーターサーバーも倒れてしまって交換が必要だったので、ウォーターサーバーの対応は大変でした。

●災害時の工場間ネットワークとは?

-有事にお客様をお待たせすることなく、途切れることなく水を届けられたのは全国での関係会社間の連携があったからなんですね。

小金丸さん:工場のクリクラボトルやウォーターサーバーのストックが切れた後は、博多や鹿児島の工場からの支援でお客様にクリクラボトルを届けることが出来ました。

畑中さん:本部の動きが早く、支援体制があったから、全部出来ましたね。被災地に行くという事も、お客さんからの要望も、すべて応えるんだという、社員全員での動きは本当良くやったと思います。被災地では、飲料水が一番求められていたのではと思います。

-被災地にも水の支援をされたのですか。

畑中さん:嘉島町や熊本市、益城町など、被災地現場にウォーターサーバーを設置して、クリクラボトルを置いていきました。本社が区役所に飲料水の支援が必要な避難所を聞いて、要望があった所に置いたのです。全部で58か所、12ℓボトル2,603本の支援をいたしました。熊本市からもお礼状をいただきました。

クリクラ本庄工場の取り組み

●生きていくのに大切な「水」。宅配水の会社が取り組んでいることって?

株式会社ナック クリクラビジネスカンパニー 本庄工場 副工場長 宮川一郎さんに伺いました!
※2017年当時

●東日本大震災(2011年)後に竣工されたクリクラ本庄工場の取り組み

水は大切なライフラインの一つ。災害時にクリクラの供給を途絶えさせず、必要な場所へ必要な分だけ届けることは、我々クリクラにとって社会的使命です。

宅配水クリクラは、2015年4月、埼玉県本庄市に業界最大規模の宅配水工場を建設、竣工しました。

設立にあたっては、2011年の東日本大震災が大きく影響しています。当時、仙台市内にある工場の在庫からクリクラボトルを福島県内の被災地にピストン輸送していましたが、想像以上に被害規模が大きく、ご契約中のお客様用のクリクラボトルも被災地に移送していました。仙台市内の工場も被害を受けていて、すぐには復旧ができなかったんです。この経験を通して、災害時などの緊急時でもお待たせすることなく、すべての方にクリクラボトルとサービスをお届けすることが、ライフラインの一部を担うクリクラの役割・使命ではないかと痛感し、クリクラ本庄工場の設立に至りました。

●クリクラ本庄工場の生産能力

  • ・クリクラ本庄工場では月間100万本、1日では4万4,000本のボトルを製造することができます。
    (※クリクラボトル1本12リットル)
  • ・充填されたクリクラボトルを備蓄する能力は、最大7万3,480本。(最大備蓄能力)これは、88万1,760リットルに相当します。
  • ・飲料水として備蓄しておく水の量は「1人当たり1日3リットル×3日分=9リットル」と言われています。

本庄工場では、約9万7,973人が3日間、飲料水に困らない量を備蓄しておけます。もしものときにも、多くの方にクリクラボトルを提供することができます。

●クリクラの被災地支援について

クリクラは、2011 年3 月の東日本大震災や2016 年4 月の熊本地震をはじめ、災害時に被災地避難所へのクリクラの無償提供とスタッフによる支援活動を行ってきました。災害時における飲料水等の供給協力に関する協定を自治体と締結するなど、できる限りの支援が行えるよう、地域と連携しています。

秋の備蓄前線+クリクラの備蓄トピックス

●全国各地の災害傾向とクリクラチェーンの防災対策って?

秋も秋雨前線や台風などで雨の多い時期になります。全国の気象予報士による各地の雨の傾向と、その地域のクリクラ工場の取り組みを紹介しています。全国各地でのお水の備蓄に、普段の防災アクションとしてぜひ参考にしてください。

※「秋の備蓄前線」は、秋雨や台風などで各地の雨が増え、土砂災害や洪水が起きやすくなる時期を参考に、食料品や生活用品などの備蓄の見直しを推奨する時期を表現したものです。