ウォータージャーナル

塩分摂り過ぎは太る?


塩分の摂り過ぎが原因で太ることがあるのはご存知でしょうか?塩分摂り過ぎは太るだけでなく、太りやすく痩せにくい身体にしてしまい、高血圧などのリスクも高まります。今回は塩分摂り過ぎで太る理由と、過剰な塩分が身体にもたらす影響などもご紹介します。

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塩分摂り過ぎ傾向の食生活


「塩分の摂り過ぎは太る」と聞いても、「濃い味が好きなわけではないから自分には関係ない」と思う方もいるでしょう。一般的な味付けで満足できていると、塩分を摂り過ぎているという感覚はないかもしれません。

日本では1日の塩分摂取量の目安は男性7,5g、女性6,5g未満を推奨としています。対して厚生労働省が2020年に発表した2018年の調査結果によると、男性11,0g、女性9,3gと目標値を大きく超えているのが現状です。

日本の目安としている数値は、実は欧米などに比べて高く、WHO(世界保健機関)では成人すべての減塩目標を5gとしています。このことからも日本人の食生活は全体的に塩分を摂り過ぎる傾向にあるといえるでしょう。「塩分摂り過ぎで太る」は決して他人事ではありません。

塩分摂り過ぎで太る4つの理由


では、どのようなメカニズムで塩分の摂り過ぎが体重増加につながるのでしょうか。当然ながら、摂った塩分がそのまま体重として増えるわけではなく、体に及ぼすさまざまな影響が結果的に体重増加につながっています。

水太り

濃い味付けのものを食べると喉が渇きますよね。これは体内の塩分(ナトリウム)濃度を下げようとする働きで、適した濃度より濃くなると自然に体が水を欲するようになります。日常的に塩分を多く使った濃い味付けのものを食べていると、バランスを戻すのに必要な水の量も多くなり、結果として水も摂り過ぎてしまうというわけです。

いわゆる水太りという状態で、体重も増えてしまいます。

食欲の増加

塩分の多いものが食欲の増加につながるイメージはあまりないかもしれません。しかし、薄味よりも味のしっかりとした料理のほうが食べる量は増えるのではないでしょうか。

原因としては「消化液の分泌量が増える」「味覚が鈍ることで満足度が下がり食べる量が増える」などの考えがありますが、どちらにせよ塩分と食欲には因果関係があることはいくつもの実験結果から確かなようです。

なかでも脂肪との組み合わせは食欲増加の効果が高まるといわれています。塩分や脂肪分の多いこってりとした料理やスナック菓子などはできるだけ控えるようにしましょう。

代謝の低下

塩分の摂り過ぎで水を多く摂るとむくみやすくなります。むくみは一時的なものもあるため一概に太ったとはいえませんが、血流など体内の巡りを悪くし、代謝を落としてしまいます。生存活動で必要なエネルギーの消費量が落ち、余ったエネルギーが脂肪という形で体内に蓄積されるというサイクルが生まれてしまうわけです。

すぐに体重増加として現れはしませんが、最初はごくわずかなものでも積み重なれば大きな変化になるため軽視しないほうがいいでしょう。

セルライトを作る 負のスパイラル

太り方にもさまざまありますが、なかでもやっかいなのがセルライトです。水太りなどは比較的早く解消できますが、セルライトは一度できてしまうと簡単にはなくなりません。

セルライトは体内の脂肪や老廃物、水分などが1つに固まったもので、セルライトができると「代謝が落ちる」→「むくみやすくなる」→「セルライトができる」→「さらに代謝が落ちる」という具合に負のスパイラルができあがります。ますます太りやすく痩せにくい身体を作ってしまうため、早めに対処したいところです。

塩分摂り過ぎが関係する病気と体の不調


塩分摂り過ぎの食生活は、太る以外にもさまざまな悪影響を及ぼし、病の引き金や体の不調の原因となっていると考えられています。

 ・高血圧
 ・動脈硬化
 ・腎機能の低下
 ・胃がん
 ・骨粗しょう症
 ・頭痛
 ・お腹の張り
 ・味覚の変化(濃い味付けでないと物足りない)など

塩分の摂り過ぎが直接的な原因ではない疾病もありますが、リスクを高めると考えられるため、食生活の改善には積極的に取り組みたいところです。

また、普段の体の不調が塩分の摂り過ぎにあるならば、食生活を改善することで毎日が今よりずっと快適になるかもしれません。年齢を重ねたときに元気に毎日を過ごすためにも、塩分摂り過ぎの食生活は早めに見直す必要がありそうです。

塩分量を減らす5つのポイント


すぐにでも塩分を減らす食生活に切り替えたいところですが、私たちの周りには塩分を多く使った食品があふれています。そのような環境のなかで塩分の摂り過ぎを改善するためのコツをいくつかご紹介しましょう。

外食や加工食品の利用を減らす

外食や加工食品はおいしいと感じやすいよう、全般的に濃い味付けです。塩分摂取量をコントロールするには、できるだけ外食や加工食品の利用は避けるようにしましょう。減塩・無塩のものを利用するのもおすすめです。

自宅で加工食品を利用する際は、さっと水で塩気を洗い流したり野菜を加えたりして、塩分を調整してから使うようにしてみてください。

汁物・スープ類は飲み干さない

日本人が塩分を摂り過ぎる原因にラーメンやうどん、そばなどの汁物の料理を好むことが挙げられます。料理の特性上スープの味付けは濃く、しかも最後の一滴まで飲み干すことがおいしい料理への賛辞とする考え方もあります。

しかし、汁物の料理は塩分の多い料理の代表格です。スープは味わう程度にし、残すことを習慣にしましょう。

香辛料やハーブ、酢を活用する

濃い味に慣れていると塩分控えめの料理は味気なく感じますが、胡椒や唐辛子、ハーブなどで風味を増すと味の深みが増し、少ない塩分でも十分に旨味を感じられるようになります。酢やレモン汁などの活用もおすすめです。

注意したいのは市販の出汁類の活用で、ブイヨンやコンソメなども含めて塩分が多く含まれています。使用する際は塩分量を確認するようにしましょう。

温かい食事を選ぶようにする

人間の舌は極端に熱いものや冷たいものは味覚が鈍り、同じ味付けでも薄く感じるようになっています。できるだけ温かい食事を摂るようにし、必要以上に塩分を摂らないよう心掛けましょう。

素材本来の味を楽しむ

塩分や糖分など、しっかりと味付けしたものをおいしいと思いがちですが、素材そのものにもさまざまな旨味があります。よく噛み、じわっとあふれ出る素材本来の味わいを感じるようにしてみてください。少ない塩分でも十分に満足できるようになりますよ。

塩分摂り過ぎの食生活改善は料理を楽しむことから


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ダイエットというとカロリーや糖分に注目しがちですが、塩分の摂り過ぎも太る原因の1つで、太りやすく痩せにくい身体にしてしまいます。日本人は塩分摂り過ぎ傾向の食生活であることからも早急に対応したいところです。おうち時間の楽しみ方の1つとして、塩分控えめの家庭料理に取り組み、健康的で身体に優しい食生活に切り替えてみてはいかがでしょうか。