ウォータージャーナル

ウォーターサーバーで使われている水は?天然水とRO水はどう違う?

ウォーターサーバーの水はメーカーによって異なり、大きく分けて2種類あります。ひとつは天然水で、もうひとつはRO水と呼ばれるものです。この記事では、天然水とRO水とはどのようなものを指すのか、それぞれの特徴や味の違い、どのような用途に向いているのかなどについて解説します。また、軟水と硬水という水の種類についても説明します。

ウォーターサーバーにはどんなタイプがある?

最初にウォーターサーバーのタイプについて説明します。ウォーターサーバーには、床置きタイプと卓上タイプの2種類があります。

床置きタイプのウォーターは、床に直接サーバーを設置するものです。高さは100~120センチメートル前後のものが多く、設置面積は幅、奥行きともに30センチメートル程度のものが多くなっています。ウォーターサーバーには水のボトルを装着しますが、サイズ表記にはボトルを装着していない時のサイズが記されていることもあるので注意するようにしましょう。サイズはメーカーによって異なり、たとえば設置面積はA4サイズ程度で済むものもあります。

ボトルはサーバーの上部に設置するものが一般的ですが、中にはサーバーの下に設置できるタイプもあります。ボトルのサイズは大きなものだと12Lになりますが、ボトルが小さいと頻繁に交換する手間が生じるため、12Lのボトルだけを採用しているメーカーが多くなっています。電源が取れる場所であればどこでも設置可能ですので、キッチンのカウンター横など、料理で使いやすい場所にも置くことができます。冷水とお湯が使えるので、料理はもちろん、コーヒーやお茶を入れる際にも便利です。

一方、卓上タイプのウォーターサーバーは、床置きタイプよりも小型で、テーブルやキッチンカウンターの上などに置くことができます。機能的には床置きタイプのウォーターサーバーと変わらず、冷水とお湯が使えて大型のボトルも使えることがほとんどです。ただし、メーカーによっては12Lのボトルには対応していないものもあるため注意が必要です。

卓上タイプのウォーターサーバーは、テーブルやキッチンカウンターなどのちょうど良い高さで給水できるのがメリットです。電源さえ取れれば置き場所の選択肢はかなり広いため、調理中の給水だけでなく、食事中の飲料水としても使いやすいのが特徴といえます。

天然水とはどんな水のことを指すのか?

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ウォーターサーバーの水のうち、天然水とは、特定の水源から採取した原水によって製造された水の総称です。水源によって、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、カルシウムといったミネラルの含有量が異なり、これによって水の味も異なってきます。天然水の製造工程では、安全に飲めるようにするためのろ過処理などは行われますが、自然のミネラル成分は失われていません。

自然な水の味わいを楽しめる天然水ですが、水源周辺の環境状況と飲料水としての質が必ずしも比例するわけではないことには注意が必要です。水源周辺の自然が豊かで水質が優れているとしても、飲料水としての適性まで評価されているとは限りません。また、環境の変化にも影響されやすく、たとえば水源近くで災害や土壌汚染が発生すると途端に水質に影響が現れることもあります。

天然水には、さらに細かく分けると次のような種類があります。まず、ナチュラルウォーターとは、特定の水源から採水された地下水を原水とし、沈殿、濾過、加熱殺菌以外の物理的・化学的処理を行わないものをいいます。ナチュラルウォーターのうち鉱化された地下水を原水とするものがナチュラルミネラルウォーターです。また、ナチュラルミネラルウォーターを原水とし、品質を安定させる目的等のためにミネラルを調整したり、複数の水源から採水したナチュラルミネラルウォーターを混合したりしたものはミネラルウォーターと呼びます。そして、ナチュラルウォーター、ナチュラルミネラルウォーター、ミネラルウォーター以外の水の呼び名は、飲用水またはボトルドウォーターです。

このように、天然水と呼ばれる水の中にはいくつかの種類がありますので、利用しようとするウォーターサーバーの水がどの種類に当てはまるのかをチェックするようにしましょう。また、ボトルで供給される天然水がたとえばナチュラルウォーターであっても、サーバー内で紫外線殺菌しているような場合、サーバーから出てくる水はナチュラルウォーターとは呼べなくなってしまう点などにも注意が必要です。

聞きなれない人も多いRO水とは何?

ウォーターサーバーの水のうち、RO水は採取した水にRO膜処理をした水のことをいいます。水道水や地下水を原水とし、RO膜(逆浸透膜)と呼ばれる高性能フィルターを使って、不純物を極限までゼロに近づくようにろ過した水です。RO膜は、ほとんど水分子しか通さない超極小の穴のあるろ過膜で、ナノレベルのウィルスや不純物、科学物質、放射性物質も徹底的に除去します。ミネラルウォーターの検査項目が39項目なのに対し、RO水の検査項目は51項目もあって非常に厳しいため高い安全性が確保されているのです。

ただし、RO膜はカルシウムやマグネシウムなどのミネラルもろ過してしまうため、そのままではあまりおいしい水とはいえません。そこで、ウォーターサーバーで使用されるRO水には、一般的にカルシウムやマグネシウム、カリウム、ナトリウムなどのミネラル成分が加えられ、おいしく飲めるように調整されています。ミネラル分が調整されていない天然水に比べて、過剰なミネラル分が入っていることもないため、内臓が未発達な赤ちゃんの健康に悪影響を及ぼす心配もありません。RO水は赤ちゃんのミルク用の水として使用するのにも最適な水なのです。

水のタイプが違うとボトル方式も異なる

ウォーターサーバーは水の入ったボトルをセットして使用しますが、このボトルには2つの方式があります。ワンウェイボトル方式とリターナブルボトル方式です。このボトル方式は使用する水の種類によって異なります。

ワンウェイボトル方式は、水がなくなるとボトルを廃棄するタイプで、天然水で用いられることが多くなっています。ボトルは使い捨てなので、水がなくなればすぐに捨てることができてスペースを取ることはありませんが、ゴミ捨ての手間はかかります。ほとんどのボトルは小さくたたんで捨てることができますが、きちんと分別して捨てなければならないことを負担に感じる場合もあるでしょう。

これに対し、リターナブルボトル方式は、使用済みのボトルをメーカーが回収していくタイプで、RO水で用いられることが多くなっています。通常は、メーカーが新たな水を宅配する際にボトルを引き取っていきますので、ボトルを自分で廃棄する手間がありません。また、回収されたボトルは丁寧に洗浄されて再利用されますので環境にやさしい方式でもあります。ただし、回収までの間、使用済みのボトルを保管しておく必要があります。

軟水と硬水の違いについても知っておこう

軟水と硬水というのは、水に含まれるミネラル分の含有量の違いに着目した分類です。水には主にカルシウムイオンとマグネシウムイオンが含まれています。水1000ml中に含まれているカルシウムとマグネシウムの量を表した数値を硬度と呼び、この硬度の違いによる分類が軟水と硬水です。

大まかにいえば、硬水はミネラル分の含有量が高い水、軟水はミネラル分の含有量が低い水ということになります。WHO(世界保健機関)の基準では、0~120mg/l未満であれば軟水、120mg/l以上であれば硬水です。日本の水のほとんどは軟水ですが、これは国土が狭く雨水が地層に浸透している時間が短いことによるものといわれています。水の中のミネラル分は地層から水に溶けているものですが、地層に触れる時間が短いためにあまり多くのミネラル分が溶け出さないのです。このため、日本のウォーターサーバーで使用されている水の多くは軟水です。また、RO水の場合も、添加するミネラル分は軟水の範囲に収まる量となっています。

物の味を引き出す力は、ミネラルの少ない軟水の方が強いため、お茶やコーヒー、昆布や鰹だしを取るには軟水の方が向いていると言われています。一方、硬水は肉の臭みを抑えてうま味を引き出す力があります。ただ、味には個人の好みがあるため、すべての人が同じように感じるとは限りません。軟水と硬水のどちらが良いのかは、実際に口にしてみて確かめてみるのが良いでしょう。

水の違いを理解してウォーターサーバーを選ぼう

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ウォーターサーバーの水の種類はさまざまです。天然水とRO水の違い、軟水と硬水の違いなどを理解して、用途に合わせて選択するようにしましょう。安全性に関してはどの水を選んでも問題はありませんが、たとえば赤ちゃんがいる家庭などでは、軟水で高い安全性のあるRO水を選ぶというのもひとつの方法です。あとは味の好みやボトル方式など、自分に合ったものを選択すれば良いでしょう。